「なー、セオドールの闇魔法教えてくれって、頼むよぉー。」
ものまね士は随分とこの力にご執心だ。
「どうしても見てるだけじゃ出来ないんだよなあ。」
それはそうだろう。お前にこの力が使える道理がある筈もない。
「仲間の力が使えないなんて、おれとしては絶対許せないんだ。だから頼むって。」
案ずるな、これは偽りの間柄。直ぐに私はお前たちの敵となる。
「バッツに土下座されちゃったよ、なんとか兄さんを説得してくれって。」
「お前の所にまで来たのか…。」
「将を打つ為にはまずなんとやらだ! って、堂々言っちゃダメだよねえ。」
「…あの男らしい話ではあるが。」
周到なのか迂闊なのかわからない。何も考えていないだけなのだろうが。
「ソウルイーターが使えるのになんでだー、って悩んでたよ。あれは相手の苦痛を闇の力に変換するものだからね、バッツなら暗黒の鎧がなくても出来て不思議じゃないけど。」
困ったように笑うセシルが、不意に私を見上げて言う。
「…兄さんの闇の力はどうやって使ってるのか、僕も不思議だな。」
少しだけ憂いを帯びた瞳は、己自身が負の力を扱うが故の懸念。
闇の力の根源は、憎しみ怒り哀しみ…苦痛、痛み。
外でも、内でも構わない。
セシルは内よりその身を傷つけ痛み続けることにより、闇の力を維持する。
じゃあ。
他人を憎んでいなければ。
肉体が痛みを発していなければ。
「…それは、教えられんな。」
「僕にも秘密?」
「そうだ。」
永遠に
悔恨と傷を抱き続ける事などしなくて良い。
己を憎み、赦さぬ戦士など…光には必要ない。
だからこればかりは、教える訳にはいかないのだ。
な、なんだって!?
この俺がSSの長さで文章をかけているだとおおぉぉぉおお!?Σ(;゚Д゚)
内容よりもそこに驚いた。